高稼働な現場におすすめなフォークリフトはどのメーカー?
一般的にはあまり知られていないと思いますが、フォークリフトも自動車と同様にいろいろなメーカーさんが作っています。
自動車でよく見る会社や、建設機械でメジャーな会社など意外と知っている名前もあるんですよね。
自動車でいうとトヨタとか、ニッサンとか、三菱とかね。
あとはユンボとか、ブルドーザーとか大型建設機械で有名なコマツとか。
昔はもっとたくさんのメーカーがありました。
住友とかニチユとか。
ちなみにフォークリフトとよくいっていますが、実際にはフォーク(アタッチメント)とリフト(本体)はそれぞれ別の会社が作っています。
本体を作っているリフトメーカーが、発注元の要望に合ったアタッチメント(フォーク)を取り付けして納入する感じです。
マルチハンドラー仕様のフォークアタッチメントで有名なのはカスケード社でしょうか。
昨今では、きびしい市場競争に生き残るために統合合併などがあり、リフトを製造しているメーカーも減ってきました。
高稼働な現場向き 人気のバッテリーフォークリフトはこれ!
第一位は豊田自動織機(トヨタ)です。
トヨタは言わずと知れた日本が誇る自動車のトップメーカーです。
リフト業界でも国内外トップのシェアを持ち、国内販売台数は2018年段階で52年連続No.1を達成しているそうですよ。
テレビCMが土日の8時台なんかでテレビでよく流れてるので見たことある方も多いんじゃないでしょうか。
リフトメーカーのCMって他では見たことないんですよね。
トヨタのフォークリフト、バッテリー交換ができる仕様を採用しているんですが、乗ってみての印象は丈夫というか、経験則から見て圧倒的に故障することが少ないんですよね。
私の会社では30台超のフォークリフトが毎日稼働していますが、トヨタのフォークリフトの故障やトラブルの報告は滅多にありません。
故障しづらいってことは、そこで無駄なタイムロスが出ないんで、現場で作業しているリフトマンの一番の要望なんですよね。
さすが世界のトヨタ!
↓トヨタL&F サイト↓
話はそれますが、昔、トヨタ自動車の創業者、豊田喜一郎さんをモデルにしたTVドラマ(LEADERS リーダーズ)をしてまして、もちろん内容は自動車開発なんかの話でしたが、結構面白かったです。
現在でもHuluとかで見えるようなので、興味がある方は一度見てはいかかでしょうか。
話を戻しまして・・注意すべき点が一つあります。
車体のバッテリーが格納されているスペースが結構寸法きっちりなんで、バッテリー交換をするとき、取り外すのは簡単なんですけど、乗せるときにちゃんとバッテリーが真っすぐになっていないと、車体にバッテリーをぶつけます。
私が初心者だった頃、大体こんなもんかぁとバッテリーを乗せようと前進したときに、車体に豪快にぶつけてしまいこっぴどく怒られてしまいました・・(その後も何回か失敗しました、結構難しいんですよね)
忙しくないときはベテランの先輩に交換してもらったりしてたんですけど、いつまでも甘えていてはいけません。
まずバッテリーの面をまっすぐにして、左右を見るんじゃなくて、片方の側面を集中してみたら大丈夫だとアドバイスをもらって、苦手な作業を克服しました。
第二位 ロジネクストユニキャリア
日本2位のシェアを持ち、旧TCMと日産フォークリフトが統合して誕生した会社だそうです。
一般の方にはあまり聞きなじみのない会社名かもしれませんね。
こちらもバッテリーを交換できる仕様のフォークリフトを採用しているのですが、乗っていて感じるのは一番バッテリーが長持ちする印象があります。
↓ロジスネックストユニキャリア サイト↓
トヨタのフォークリフトもバッテリー交換できる仕様になっていて、充電容量も一緒なんですが、ユニキャリアのフォークリフトのほうが長持ちする!っていう意見を他のリフトマンからもよく聞きます。
最近技能講習を修了した新人をフォローでしばらく見てたんですけど、自分で操作しているのが楽しいみたいで、無駄に爪(フォーク)を上げ下げしてみたり、2本爪(フォーク)仕様から4本爪(フォーク)仕様に広げてはみては、また閉じてみてみたいな操作を頻繁にしてました。
バッテリー式は走行から荷役作業まですべて電気を使用するので、無駄に走ったり無意味な操作をしていると稼働時間に影響でるからやめなよと注意しましたんですけど、
が、新人よ・・
気持ちはよくわかる。
おもちゃみたいな感じで乗ってて楽しいよな!
と初めて乗ったときの楽しさを思い出したのでした。
第三位 コマツ
日本3位のシェアを持つ、建設機械で有名な会社です。
バッテリー式のフォークリフトに力を入れているようで、1時間の充電で80%まで充電回復させる急速充電の設定があり、お昼休憩中に充電が回復できるので非常に助かります。
この急速充電の仕様って他のメーカーではみたことないんですよね。
さらに充電中にほとんど水素ガスを発生させないイージーメンテナンスバッテリーは、バッテリー液を補水する必要がなく、環境にも配慮された安全にも適している仕様になっています。
この補水メンテナンスなんですけど、結構みんな忘れるんですよね。
いまはピンみたいな目印がついていて、その目印が引っ込んでいると補水時期ですよって、一目でわかるようになっているんですけど、夏は1週間に1回程度は補水しないといけません。
忙しいときにはついメンテナンスがおろそかになってしまいがちなんです。
補水が足りないとバッテリーの早期劣化につながるんですけど、うっかり忘れてるそういうときに限って、管理者の現場チェックがはいるんですよねぇ。
お前このバッテリー1個いくらすんのかわかってんのか!ちゃんとメンテしろ!って怒られます・・
なので補水メンテナンスが不要なのは、現場で作業するリフトマンにとっては非常にうれしいんですよね。
メンテナンスにかかっていた時間やお金を他のことに使えますしね。
補水に使用する精製水、1箱10リットルなんですけど、意外とお値段するんですよ。
もう一つのメリットが、コマツの新型は充電する時にフードを開けなくてもいいんです。
充電時に水素ガスがほぼ発生しないらしいんですよ。
一般的なバッテリーは、充電中に化学反応によって水素ガスが発生するため、充電場所は屋外、もしくは屋内では天井が高く、風通しの良い場所にする必要があり、充電時にはフードを開けて換気しなければいけません。
だから、フォークリフトを充電する場所には【火気厳禁】表示があるんですよ。
これ意外と知らない人が多いんですよ~。
そこのあなた、充電するときにちゃんとフードを開けて換気できるようにしてますか?
↓コマツフォークリフト サイト↓
コマツの新型のイチオシとして、KOMTRAXという車両管理システムが搭載されています。
車両に不具合などが発生した場合はエラーメッセージが送信されて現車を確認しなくてもどういった故障なのかが事前に把握できたり、稼働時間などの履歴データも取得できるようになっています。
↓コマツ KOMTRAX説明↓
ただ、稼働している時間とかも明確なデータが取得されるので、現場の人間からすると、作業中にちょっとさぼってたりしたら、ばれやすいというデメリットもあります。(笑)
実際にデータを見た管理者からこの時間なにしてた?って突っ込まれている人がいました。(笑)
ただ、コマツは他の2社には採用されているバッテリー交換ができる仕様に対応していない機種があります。
日中の作業だけで業務完了するのであれば、急速充電仕様は有益なんですが、24時間稼働している工場や物流倉庫では、その1時間の充電中に作業ができないことがネックになるんですよね。
その点、バッテリー交換式はバッテリーがなくなったら、あらかじめ充電してある交換用バッテリーに積み替えすれば、作業を止めなくてもいいですよね。
なので、バッテリー交換仕様のフォークリフトに普段乗っているリフトマンは、急速充電仕様であるコマツのフォークリフトを敬遠しがちというのもあります。
売れるには訳がある これからはバッテリー式が中心になるかも?
現役のリフトマンから人気があったのは、くしくも売上シェアと同一の順位となりました。
実際には複数のメーカーを混載して採用せずに、一本化している会社のほうが多いと思うので、現場で乗り比べをする機会はあまりないですよね。
エンジン式、バッテリー式だけでなく、それぞれメーカーによっても特徴があり、現場目線で見ても、仕様によってもメリット・デメリットはあります。
今後の傾向として、バッテリー式ではコマツしか取得していなかった防水規格(IPx4)をクリアした車両が新たにロジネクストユニキャリアからも発売されました。
↓ロジスネクストユニキャリア新型↓
これは過酷な労働環境(漁港など)の場所ではエンジン式一択だったのが、防水規格(IPx4)をクリアした車両が出たことでバッテリー式のフォークリフトの採用も視野に入ってくると思います。
エンジン式よりバッテリー式のほうがランニングコストは格段に安くなりますから!
それだけでも会社経営にとっては大きなメリットになりますよね。
コスト削減効果で会社に利益がでれば、従業員に還元されることもあるかもですし・・
そう信じたいですよね。
今後はあなたの慣れ親しんだエンジン式のフォークリフトが、新しく代替えされるときはバッテリー式に変わるかもしれませんよ。
では、ご安全に!
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