重い荷物を軽々持ち上げ移動させることのできるフォークリフトって本当に便利な機械です。
フォークリフトは昨今、環境を意識してエンジン仕様からバッテリー仕様に変化してきています。
昔からあるエンジン車と新しく主流になりつつあるバッテリー車、乗りやすさに違いはあるのかという質問を初心者からよく聞かれます。
今回はあくまで個人的な意見ではありますが、運転しやすい方がどっちなのかを紹介していきます。
エンジン式?バッテリー式?あなたの職場にあるのはどっち??
人の力で持ち上げることが出来ない大きな荷物や、重たい重量物を簡単に持ち上げ運搬することが出来る便利なフォークリフトですが、原動機によって大きく2種類に分けられます。
一つは、エンジン式のフォークリフトです。
またエンジン式フォークリフトは使用する燃料によってさらに分けられます。
1.ディーゼル車:トラックやバスなどでよく使われているディーゼルエンジンで動きパワーがある。
2.ガソリン車:一般的な自動車と同様にガソリンエンジンで動き、音や振動がディーゼル車より小さい。
3.LPG車:液化天然ガスを燃料にしたエンジンで動き、ガソリンやディーゼルより燃料費が安価である。
もう一つはバッテリー式のフォークリフトです。
バッテリー式フォークリフトはバッテリーに蓄電した電気でモーターを動かすので、エンジン式と比較して稼働時の音が小さく、排気ガスも出ないので大型物流倉庫などの室内での作業に適しています。
一般的な主観としては、主に屋外で作業する場合のフォークリフトはエンジン式、屋内で作業する場合のフォークリフトはバッテリー式が多いのではないかと思われます。
また近年では
リフトメーカー様も環境への配慮も考慮して、車格が2t~3tクラスでもバッテリー仕様を押しているみたいです。
作業者視点で見る!エンジン式フォークリフトの好し悪し!
エンジン式のフォークリフトに乗っていてバッテリー式との違いを感じるのは、なんといってもスピードと操っている感です。
このスピードというのは走行速度のことで、ベタ踏みすると時速20㎞以上は出るので、広い敷地内の移動や複数の倉庫棟を移動したりする時には早く動けるので重宝します。
誰しも運転に慣れてくると、ちゃっちゃと作業したくてスピード感を求めてしまうものです。
しかし、ここで注意!大きな落とし穴あり!
今は昔と違い、事故等の未然防止の観点から、フォークリフトの走行速度に規制を設けているところがほとんどで、私の知っている中では構内の走行速度を10㎞未満としている会社が多いです。
ですので、スピードが出るのが特徴ではありますが、速度設定がされている現場で昔のようにブンブン吹かして走行していると危険な不安全行動をしていると見なされ、管理監督者にこっぴどく叱られるでしょう。
今では絶滅しているのかもしれませんが、ウン十年前のエンジン式フォークリフトはクラッチとギアレバーがついていて、さながらマニュアルの自動車のように運転する仕様のものもありました。
車好きな私にとっては、その操作感がたまりませんでした。懐かしい・・
操作の方法の大きな違いとしては、走行も荷役もエンジンの動力を使用するので、爪(フォーク)を上昇させるのも、単純に昇降レバーを下げるだけでは持ち上がらず、アクセルを吹かしてエンジンの回転数を上げながら操作しないといけません。
ベテランのように慣れてくると巧みなアクセルワークでフォークリフトの挙動を操作できるのですが、まだ運転に不慣れな初心者は乗るのを拒む傾向にありました。
私が運転していて一番メリットを感じるのは、燃料さえ補給すれば、永遠と稼働することが出来る点です。
この点は24時間稼働している工場や倉庫などではかなり重宝します。
バッテリー式フォークリフトみたいに電池の残量に気を配りながら運転するのは結構ストレスになるんですよね。
電池がなくなったらしばらく充電しないと動かなくなるんですから・・仕事にならない!
作業者視点で見る!バッテリー式フォークリフトの好し悪し!
バッテリー式のフォークリフトの特徴としては、エンジン式と比べて運転操作が簡素化されていると言えます。
先ほど触れたように、エンジン式のフォークリフトは走行も荷役も動力源はエンジンなので、爪(フォーク)を持ち上げるときにアクセルを吹かしてやらないといくらレバーを操作しても上に向いて上がっていきません。
一方、バッテリー式のフォークリフトは走行、荷役をバッテリーの電力を使用してモーターを動かすので、操作レバーを下に下げるだけで爪(フォーク)は上に向かって上がっていきます。
足を使ってアクセルを踏む動作は必要ありません。
ちょっとニュアンスが違うかもしれませんが、わかりやすく例えると自動車のAT(オートマ)車のようなイメージですかね。
まだ運転操作に慣れていない初心者にとっては、このような仕様はありがたいのではないでしょうか。
また、エンジン式のフォークリフトとは違い、排気ガスが出ないので環境にも作業者にも優しいです。
室外で作業しているときは排気ガスはあまり気になりませんが、室内(倉庫内)で何台ものフォークリフトが排気ガスをまき散らしている環境で作業をするのはかなりつらいです。
実際、
私も若かりし頃、体調があまり良くないときに排気ガスがバンバンまき散らされている場所で作業をしていて、気分が悪くなり、吐きそうになったことがあります。
いい事づくめのようですが、最大の弱点がバッテリー式フォークリフトにはあります。
そう、
バッテリーの充電が切れると動きません。
ここが一番のデメリットと言えるでしょう。
バッテリーが新品の状態であれば、容量にもよりますが、大体8時間は稼働してくれます。
しかし、スマホのバッテリーのように使えば使うほど劣化していき、稼働できる時間は減っていきます。
ほぼ充電が無くなった状態でフル充電まで持っていこうとしたら、充電時間は約8時間ほどかかってしまいます。
交換式のバッテリー仕様や急速充電ができる仕様などもありますが、抜本的にこれを解決させるには、会社にお金(コスト)をかけてもらうしかないですね。
運転しやすいのはバッテリー式フォークリフトだ!(個人的主観)
エンジン式とバッテリー式、それぞれの仕様によるメリットやデメリットを連ねてきましたが、
結論として、
私は、
バッテリー式フォークリフトに1票を投じます!
一番の理由は操作が簡素的なことが理由です。
自動車を見てください。
昔はMT(マニュアル)の仕様も結構売れていましたが、今はAT(オートマ)仕様ばっかりじゃないですか。
理由は簡単、操作が簡素的になり運転していて楽だからだと思います。
車好き、運転好きだった私も今はAT車に乗ってますし・・
ちょっと話が脇道にそれてしまいました。
フォークリフトは非常に便利ですが、正しく乗らないと危険な乗り物です。
運転するときは自分が怪我をしない。相手にも怪我をさせないという気持ちをもって作業にあたるべきです。
安全確認を徹底しながら、効率よく作業をする必要がある中で、操作が簡素的になるということは大きなメリットになると考えます。
では、ご安全に!
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