指差呼称って何?フォークリフトに乗る時もやらなきゃダメなの?
指差呼称(ゆびさしこしょう/しさこしょう)とは、元は国鉄(日本国有鉄道:現在では分割民営化されてJR各社へ)の運転手さんが信号などを指で差し、声を出して安全を確認していたやり方が一般的にも広がっていったもののようです。
大型連休なんかのとき、ニュースで新幹線のホームの込み具合をよく映してますけど、駅員さんが新幹線のドアを閉めた後、前後を指でさしている光景をよく見ませんか?
あの動作をイメージしてください。
呼び方もいろいろあるようで、一般的には指差呼称(ゆびさしこしょう)というのが多いみたいですが、指差喚呼(しさかんこ)や指差唱呼(しさしょうこ)などの呼び方もあるようで、業種によって違うようです。
その確認方法が非常に有効であるとして、現在では鉄道関係だけでなく、建設・製造・倉庫・運輸・航空など幅広い業種で採用されています。
近年では、労災防止や安全に対する取り組み強化として、物流業界も指差呼称の徹底を推進する会社も増えてきているようです。
実際、私の勤務している会社でも、5年ほど前から指差呼称の徹底、定着に特に力を入れて指導しています。
あなたの職場ではどうでしょうか?
アナタはちゃんと出来てますか?以外と知らない指差呼称の正しいやり方
フォークリフトの技能講習を受けに行った時、フォークリフトを操作する際の指差呼称のやり方習いましたよね。
前進する前に、「左前方ヨシ!」「右前方ヨシ!」「前方ヨシ!」とか
荷物を荷役する前に、「荷の安定ヨシ!」とか
後退する前に、「左後方ヨシ!」「右後方ヨシ!」「後方ヨシ!」とか
私が講習を受けに行ったウン十年前はここだけの話、指差呼称はざっくりとしか教えられず、走り出す前に左、右、前を指でさしときゃOKや!ってな感じでした。
無事に技能講習をクリアし、フォークリフトに乗れるようになりましたが、その当時私のいた会社では指差呼称なんか誰もしてなくて、私も徐々にその風潮に飲まれていき、次第に指差呼称をしなくなりました。
それから時は流れて。。安全衛生に関する取り組み強化をする上で、有効であると言われる指差呼称の正しいやり方について研修を受ける機会がありました。
指差呼称のやり方なんて指をさして声出すだけやろ、今更研修て?みたいな感じで思っていました。
研修当日、運悪く講師の目の前の席となった私は、開口一番、講師から指差呼称やってみてとデモンストレーションを頼まれてやってみたら、見事にフルボッコにダメ出しを受けてしまいました。。。
大事なポイントはここ!指差呼称のコツと注意点、フォークリフトではこうしろ!
ダメ出しをたくさん受けた後、講師の先生が手本を見せて説明してくれました。
正しいやり方はほとんどの方が知らないんで大丈夫ですよー(笑)
とフォローしてくれながら・・・
正しいやり方はとはまず、
確認する対象(例:ここではフォークとする)をしっかり目視して
右腕を伸ばして人差し指で対象を指して、対象の名称をはっきりと唱える「フォーク位置!」
伸ばした右腕を耳元まで振り上げて、対象の状態が本当に良いのか、再度しっかり見て確かめてから
対象に向かって大きな声ではっきりと「ヨシ!」と唱えながら腕を振り下ろす。
ポイントとなるのは、目視で確認して人差し指で指すとき、指の先端が指している箇所をしっかり凝視して、目線を合わせることと適度に緊張感を持ちつつ、きびきびと行うことです。
私の場合、視線が指している対象を凝視していないと言われました。
声は無駄にでかかったんですけど・・
フォークリフトの場合、進行方向に対して指差呼称するように言われますよね?
明確な対象物がないので、どこ見てどうやんの?と現場のリフトマンに聞かれますが、進行方向に障害になるようなものがないことを確認して、指で指した先を凝視してヨシ!と言いなさいと指導しています。
フォークリフトも目でヨシ、手でヨシ、声でヨシ、指差呼称で安全ヨシ!
指差呼称のコツやら注意点について書いてきましたが、そもそも皆さんしっかりと出来ていますか?
会社の方針でやらないと上司から怒られるからしょうがなくやってるとか、
そもそもうちの会社はそんなこと言われないからやってないとか、
やれとは言われるけど面倒だし、そんなことしてたら仕事にならん!とか反発してやってないとか、
指差呼称に関して、皆さんそれぞれの立場によってもいろいろな意見があると思います。
めんどくさいとか意味がないとかいう意見も多く耳にすることもありますが、フォークリフトの作業に関して、指差呼称は命を守るための重要なアクションになります。
根本的な考え方はいたってシンプルです。
自分が怪我をしない。相手にけがをさせない。
フォークリフトは非常に便利な乗り物ですが、自動車と同様に鉄の塊であり、操作を誤ると大きな事故につながり簡単に人の命を奪います。
物を壊したりしたらお金をかければ元に戻せますが、人はそういうわけにはいきません。
あなたが意識を変えて、行動に移すだけでそういうリスクの発生を抑えることができるとしたら・・
指差呼称、なぜしなければいけないのか?
一度、真剣に考えてみてはいかかでしょうか。
では、ご安全に!
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